2020年12月15日

異常に慣れると

 人間というのは、かなり異常な状況でも、慣れることができます。
 有名な例として東京大空襲や広島・長崎の原爆体験談があります。
 街の中に死体が大量に存在すると、その存在に慣れてしまい、死体を見るのはもちろん、踏んでも平気になる、という話を何度も読みました。
 もちろん、死体を見てショックを受けて動けなくなったら自分もそのうち死んでしまいます。そういう意味では、生きるために必要な「異常への慣れ」と言えるでしょう。
 ただ、このような例外もありますが、基本的に「異常への慣れ」は危険があります。
 たとえば、生活できなくて、食事が2日に一食、などという状況になっても、慣れればなんとか過ごせます。しかし、それが続いたら、健康を害しますし、最悪、死の危険性すらあります。
 それを考えると、異常な環境に慣れてしまうことなく、異常な事は異常だと認識し、正常に戻す努力をするのがやはり必要なわけですね。

2020年12月15日 23:44