2020年12月12日

蛤の屋台が並ぶ

 昔の千葉市を題材にした写真集が出るそうです。その広告を見ました。
 その中で印象に残ったのは、半世紀ほど前で、海辺の街道沿いに「蛤」と書かれた屋台が並んでいる、というものでした。注釈に「現在の花見川区」と書かれていました。
 当時、今の国道14号線がほぼ海岸線でした。
 そこから何キロも沖まで埋め立てられたわけです。したがって、この写真を見ても、それが今のどこになるのか、皆目検討がつきません。
 埋め立てにより、「幕張新都心」をはじめ、様々なビルや住宅が立ち並びました。代わりに、蛤の屋台は存在できなくなりました。
 ビルが立ち並んでいるほうが栄えているように見えます。
 しかし、本当に住みやすい町は、ビル街とその向こうにある人工海浜という現在と、天然の海岸に立ち並ぶ蛤の屋台のどちらだろうか、と思ったりもしました。

2020年12月12日 22:43