2020年07月24日

「難病」は理由にならない

 今日の朝日と毎日は一面で、京都での殺人事件を報じていました。
 SNSで死を望むことを発信していた難病患者を二人の医師が殺した、という事件です。
 SNSで死を望む人と接触して殺した、と聞いて真っ先に思い出したのは、3年前に座間でおきた事件でした。
 違いと言えば、被害者の人数と、被害者が「健常者」だったか「難病患者」だったかくらいです。
 ところが、当時と今回を比べると、明らかに報道姿勢が違います。
 今日の新聞では、「死を望む人を殺すことの境界線」みたいな事が延々と論じられていました。
 座間の時は、そんな論議はほとんどなかったはずですが…。
 「死を望む難病患者を殺す」のと「死を望む『健常者』を殺す」のに何も違いはありません。
 しかしながら、報道各社の考え方は違うようです。
 まあ、悲惨な事件被害者のプライバシーを暴くことに奔走するなど、報道各社の人権感覚は、むしろ一般人以下なのでは、と思えてくることは多いので、呆れはしたものの、そんなもんだよな、という気分にしかなりませんでしたが…。
 この人権感覚が欠如した「報道」が垂れ流されることによる悪影響には、かなり危惧しています。

2020年07月24日 23:20