矛盾した言説
マスコミが「正義の暴走」と報じる事をよく見ます。
「暴走」した結果、悪いことを行う、という意味合いで使われています。
要は「正義の名のもとに悪いことを行った」と言いたいわけです。
しかし、「正義」と「悪」は相反する概念ですから、この言説は矛盾しています。
「黒い白馬」とか「曲がった直線」と同じようなものです。
そのような誤謬が行われる原因として、少なからぬ人が「正義=悪をやっつける」と勘違いしているからなのでは、と思っています。
さらにそこから飛躍して、「自分が悪と認識した相手なら、どんな手段を使って倒しても正義」という認識になってしまい、冒頭の誤謬に行きついてしまうのでは、と思っています。
もちろん、そんなのは「正義」とはかけ離れているのですが…。
何十年も前から、TV番組などで「正義の味方」という言葉を安易に使った弊害が生じている、という側面もあるのでしょうね。
2020年06月15日 23:48