2020年04月26日

出世できる「専門家」

 今回のコロナ関係で、政府の専門家会議に所属している人が、異常な発言をしている事が話題になっています。
 当初は、「体調が悪い人もすぐには病院に行かず、体温37.5度が4日続くまでは家にいましょう」と発信していました。
 ところがそれを「実践」した人が自宅で死亡した事例が出ると、「あれは、病院に行きたがらない人でも、37.5度が4日続いたら病院に行きましょう」という意図だった、などと釈明を始めたのです。
 もちろん、こんな詭弁が通用するわけありません。
 しかし、政府はそのような人物を相変わらず重職につけており、マスコミもまともに批判しません。

 最初は不思議に思いましたが、しばらく考えたら理由はわかりました。
 今の安倍政権は特に異常ですが、今世紀に入った時の、小泉政権や石原都政の時代から、異常な政治が行われ、しかもマスコミがそれをまともに批判しない、という体制が構築されるようになりました。
 その結果、学者としてまともな実績を持っていない人間が、閣僚に登用され、自分と周辺だけが儲かるような「政治」が行われたわけです。
 こんな状態が20年も続けば、専門的知識が豊富な人ではなく、権力者に追従する人が、「専門家」として重用されるのも当然とは言えるでしょう。
 実際、自分の知っているところでも、ワンマン経営者が、媚びへつらう人ばかり重用することに嫌気がさして、専門的知識を持っている人間が去っていった、という事例を見たことがありました。
 そう考えれば、このような低品質な「専門家」がのさばるのも当然でしょう。
 その結果、被害を受けるのは、もちろん、我々、日本で暮らしている人なのですが…。
 改めて、暗澹たる気分になりましたが、もちろん、諦める気は毛頭ありません。なんとか、変えていきたいと思っています。

2020年04月26日 22:45