2019年06月07日

高齢者運転事故報道への疑問

 なんか連日、80代の運転手による交通事故が報じられています。
 先刻もネットニュースを見たら、どこにでもあるような交通事故を報じていました。これがニュースになるということは、おそらく、と思って詳細を読んだら、案の定、事故を起こした運転手は80代の人でした。
 以前よりはかなり減ったとは言え、交通事故は毎日どこかで発生しています。今年の千葉県だけを見ても、7千件以上発生し、61人が亡くなっています。1ヶ月に10人以上亡くなっているわけです。
 それだけ普遍的なものなのに、ことさら高齢者が運転していた場合だけを大きく報道するというのは、いかがなものでしょうか。

 だいたい、事故を起こした80代の方々は好きで運転しているのでしょうか。
 日本の公共交通は削減される一方で、鉄道もバスも大幅に減りました。
 そんな状況だからこそ、運転せざるを得ない高齢者が増えているのではないでしょうか。
 しかしながら、高齢者が運転した事による事故をことさら大きく取り上げるマスコミのなかで、「高齢者が安心して免許返納できるように、公共交通を充実させるべき」などという記事を出すのは見たことがありません。ただひたすら、高齢者が運転することを批判するだけです。
 そのような、さまざまな全体像を報じずに、「高齢者運転事故」ばかりを取り上げる報道には心底呆れています。

2019年06月07日 16:27