2018年09月27日

「儲け」における作用と反作用

 古来から金儲けという行為は存在しました。
 同時に、儲けと損は一対の関係であります。
 封建社会だったらかなり分かりやすいと思います。武士が年貢を取り立てて儲ける一方、農民は自分が生産した作物の何割かを取り立てられて損をする、という構図です。
 これは、今の資本主義においても成り立ちます。世界一の富豪が経営しているAmazonが、倉庫で従業員を低賃金で長時間過重労働をさせている事で有名、などというのはその象徴です。
 もちろん、このような「ブラック企業」のように極端でなくても、どのような「儲け」にも反作用としての「損」が存在するわけです。
 当然、儲けを極大まで求めようとすると、その陰で、極大までに損をする人たちが大量に生じます。その結果が、世界の富裕層上位8人の持つ富が、世界の豊かでない36億人の持つ富と等しい、という現状を生み出しているわけです。
 これまで、儲けを求めるための企業活動で、人類は発展していきました。これは歴史的な事実です。しかし、その「企業活動の儲けが人類の発展につながる」という時代は終わったのでは、と思っています。なにしろ、儲けを追求した結果、先述したような極端な格差社会が誕生したわけですから・・・
 それを考えると、これまでのよぅな「どうやってより儲けるか」ではなく、どうやって、儲けのために生じる反作用を減らしていくか、が重要な時代になっているのでは、と強く思っています。

  2018年09月27日 22:35