2018年10月04日

正しいけれど言うべきかは疑問な発言

 ノーベル賞をとった学者が、「有名科学雑誌に書いている事の9割は嘘」「教科書に書いてある事を信じないこと」などと発言をして話題になっています。
 科学雑誌の件は、知識が全く無いのでわかりません。ただ、言っている事は正しいのだろうと思います。
 これは「ノーベル賞学者が言うから正しい」という論拠ではありません。自分の経験則に基づいての見解です。
 実際、自分が14年ほどいた業界では、嘘がまかり通っていました。堂々と事実と異なる話を書く輩が、権威のように扱われたりしていました。
 さらに、転職後に携わったある仕組みにおいては、自分の見た限りで一つ残らず、違法運用されている、という経験もしています。

 加えて言えば、学校の教科書にも「疑ってかかるべきこと」は多々あることも確かです。
 特に、自分が大学で専攻し、今の仕事でも携わっている社会科関係において、山ほど経験しています。
 そういうわけで、あの教授の気持ちはよく理解できます。しかしながら、あの発言をすべきだったかどうかは疑問です。
 特に、がんの治療法でノーベル賞を取った人が言うのはまずいのでは、と思っています。
 「がんに効く」を謳ったインチキ健康食品が摘発された、という事例は多々あります。それ以外にも、がんに対しては、非科学的な治療法が多々あるわけです。
 それで金儲けをしている連中にとって、このノーベル賞学者の発言は、非常に有り難いものでしょう。
 真理をついた発言ではあるのですが、そのあたりのリスクも考えるべきだったのでは、と強く思っています。

2018年10月04日 23:46