2018年09月05日

時とともに変わった評価

[ 漫画 ]

 20代の頃に愛読していた漫画を久々に読みました。
 実在とされる武術の達人の漫画で、若い頃から高齢になるまで、無類の強さを発揮しますが、最後は恨みを持った人に毒殺されます。
 20代の頃は、その絶対的な強さの描写に感心しながら読んでいました。
 しかし、久々に読んだら、この主人公の「強さ」に虚しさのようなものを感じてしまいました。
 この主人公は手加減を一切せず、対戦した相手の命を奪います。しかも、高齢になってからもその習性は治りません。その結果、毒殺されてしまったわけです。
 持って得た才能に努力を積み重ね、武術の達人になったわけですが、それを殺人にしか使わなかったわけです。技術は凄いのでしょうが、やっている事は、大量テロ犯と変わりありません。
 というわけで、かつてと180度違う読後感がありました。
 まあ、この20年数年間、いろいろなところで、命とか「強さ」について考える機会を得たゆえの感じ方の変化なのだろうな、などと思いました。

2018年09月05日 22:36