2018年06月07日

事件が起きる前と起きたあと

 虐待殺人事件がニュースになっています。
 報道をざっと見た限りですが、犯人を責める論調のほかに、「児童相談所がうまくやれば被害者を救えたはずだ」という論調を少なからず見ました。
 それを見たときに非常に気になったのですが、これまで、「児童相談所の要員を増やすべきだ」という商業マスコミの報道はあったのでしょうか。
 自分の知る限り、公務員に関するマスコミ報道は常に「人が多すぎるから減らせ、給料が高すぎるから下げろ」でした。
 それを利用し、官庁は公務員を削減し続けています。もちろん、児童相談所も例外ではありません。ある県のサイトを見たら「人員削減を含めた総人件費の削減が不可欠であり、児童相談所員の総数を増やすことは困難」と書いてありました。
 人数が増えなければ、一人あたりの業務量が増えます。そうすれば、一件一件の問題への対応の正確性が欠けるのも必然です。
 児童相談所の対応が的確でなかったとしたら、この人員削減は重要な理由の一つでしょう。
 それだけに、日頃「公務員削減」を主張していたマスコミが、このような事が起きたら「児童相談所の対応に問題があった」と主張しているのは、かなり無責任なのでは、と思わざるを得ませんでした。

2018年06月07日 23:52