2017年08月20日

MS明朝が游明朝になった弊害

 一昨年出た「Office2016」において、ワードの初期設定フォントが、20年以上使われてきた「MS明朝」から「游明朝」なるものに変わる、という事が起きました。
 なぜマイクロソフトがそのような決定をしたのかわかりません。
 まあ、自宅も職場も、Office2016が入っているパソコンがなかったので、ほとんど気にもしていませんでした。
 ところがある日、パソコンの手配をした人から要望が入りました。
 その人は、ワードでフォントサイズを12ptにし、かつグリッド線を入れて文章を作成する習慣を長年続けていました。
 ところが、新しいパソコンにしてから、ズレが生じて困るから何とかしてほしい、と言われたのです。

 話を聞いて、最初は不思議に思いました。
 長年、ワードにおいては、フォントサイズが13ptになるまでは、行間は変わらず、14ptになると、いきなり広がる、という設定になっていました。
 したがって、12ptになると、グリッド線がずれる、というのはありえない事です。
 ところが、実際に操作すると、たしかに12ptにした時点で、行間が空いてグリッドがずれるのです。
 ワード2016の新仕様なのか、と不思議に思いながらも、フォントをMS明朝に変えたら、元に戻りました。
 どうやら、游明朝なるフォントは、12ptになると行間が広がる仕様なようです。
 なんでそんな有害無益な仕様変更をするのだろうか、と呆れつつも、依頼された人のワードを、MS明朝の12ptが初期状態になるよう、設定変更しました。
 作業をしながら、この「游明朝」が搭載されて良かった、と思った人ってどのくらいいるのだろうか、と気になったりもしました。

2017年08月20日 23:23