2016年12月07日

税別価格の意味

 テレビやラジオをつけていると、高い確率で通販広告が流れます。
 宣伝社が「安い!」「驚きの安さです!」などと言って値段を紹介するのですが、それはいずれも「税別価格」です。
 実際に、その「税別価格」でその商品を購入する事は不可能です。例えば、「税別9,800円」として宣伝されている商品を実際に購入する場合、10,584円支払う必要があるわけです。
 784円あれば、ちょっとした食事ができる値段です。にも関わらず、その分を無視して宣伝されているわけです。
 厳密に言えば、この784円が全て「税金」として国庫に納められるわけではありません。そういう事もあり、大企業などでは、「消費税相当分」というふうに書いています。つまり、差額の部分は「税金」ではないのです。
 それを考えると、「税別価格」という実際に存在しない価格で宣伝するのが、適切だとは到底思えません。実際に支払う額を明記するのが当然だと思うのですが、なぜかそれが行われていません。
 改めて、異常な商行為が行われている世の中になっているな、と広告を見るたびに思っています。

2016年12月07日 22:10