2016年04月01日

横綱の人格論

 先日行われた大相撲春場所で、自己の持つ優勝記録を塗り替えた白鵬関が「批判」されました。
 別に何かルール違反をしたわけではありません。にも関わらず、優勝を決めた変化がどうこうにはじまり、かちあげや張り手にまでイチャモンをつけた人がいました。
 そして、毎度おなじみの「双葉山関と比べたら」という論調で白鵬関の人柄まで批判する手合も現れました。

 双葉山関は70年前に引退し、その後、親方として協会理事長を勤め、47年前に亡くなりました。
 現役当時はもちろん、親方時代ですら、当時を知る人はほとんどいないでしょう。
 そうなれば、「偉大な逸話」だけが語り継がれるのは当然です。
 そのような「伝説」と現役の白鵬関を「比較」すること自体、かなりナンセンスなのではないでしょうか。
 さらに言うと、双葉山関は、引退後の戦後混乱期に、インチキ宗教にハマってしまった、という経歴もあります。それを無視して「双葉山関と比べると」などと訳知り顔に白鵬関を批判する人については、「知ったかぶり」としか言いようがないのでは、と思いました。

2016年04月01日 23:20