2016年05月22日

誕生日と年齢差

[ ]

 当然ではありますが、幼少時は誕生日は一年で一番うれしい日でした。
 一つの理由はもちろん、家族に祝ってもらって、切り分けたケーキを一番最初に選べる事でした。
 もうひとつの理由は、姉弟との年齢差でした。自分には1年1ヶ月年上の姉と、1年8ヶ月下の弟がいます。
 したがって、誕生日には、2歳差となっていた姉との年齢差が1歳になり、逆に1歳差だった弟との年齢差が2歳になるわけです。
 幼児の頃は、それによって、自分の姉弟内での格が上がるような気がして、喜んだものでした。

 もちろん、そのような無意味な感情は、小学校に上がった頃にはなくなりました。
 しかしながら、意識しようとしまいと、それ以降も誕生日を迎えると、姉との年齢差が1歳になり、弟との年齢差は2歳となりました。
 そうやって、一年前の今日も、姉や弟に自分の誕生日を祝ってもらったものでした。
 そして、今年の誕生日を迎えたわけです。しかしながら、これまでと大きく異なる事がありました。
 姉との年齢差はこれまで通り、1歳差に縮まりました。ところが、弟との年齢差は3歳に広がってしまったのです。
 これは、昨秋、弟が永遠に年を取らなくなったためです。
 その事を噛み締めつつ、幼児の頃、弟との年の差が広がった事を喜んだ自分の事を思い出しました。
 そして、2歳広がるのは嬉しいかったけれど、3歳広がるのがこんなに寂しいものなんだな、とつくづく思いました。

2016年05月22日 21:46