2015年10月21日

記事の品質

 朝日新聞が、シャワーヘッド「水通せば殺菌」 福岡のメーカー開発という記事を発表し、各所から厳しいツッコミを受けています。
 「シャワーヘッドにトルマリンという石が入っており、「通った水が電気分解される。ヘッド内では気泡や衝撃波も発生し、こうした原理を応用することで、細菌を破壊するとしている」と、メーカーの発表をそのまま掲載して「記事」にしていました。

 とりあえず、中学校で実験したように、水が電気分解されたら、水素と酸素になるはずです。ならば、シャワーヘッドから水は出てこないのでは、というのが自分が最初に思ったツッコミでした。
 他の部分も、文系の自分ですら呆れるくらい、突っ込みどころ満載です。よくこんなものを「記事」として新聞やサイトに掲載し、しかもこれだけ批判されているのに、いまだにサイトに置き続ける、という事に驚きました

 もっとも、社会科学系では、このような「非科学的な記事」が朝日のみならず、各社で大量に発表されています。
 最近では、あれだけ多くの憲法学者が違憲と言っているにも関わらず、安保法制(=戦争法案)が国会で「採決」された事を、客観的事実であるかのように「報道」していました。
 これなど、小学生の社会科レベルで、民主政治のルール違反である事がわかるわけです。にも関わらず、あたかも合法的なことであるかのように、「報道」されているわけです。
 それを考えれば、「シャワーヘッドに入っている石が水を電気分解して殺菌」などという戯言が「報道」されるのも当然なのかもしれません。
 商業マスコミの劣化もここまできたのだな、と思いました。そして、今のままではより一層の劣化が進むだろうな、とも思いました。

2015年10月21日 23:58