2015年10月09日

合理的な(?)剪定

 近所に、裏庭が草ぼうぼうになっているマンションがありました。
 一応、滑り台と砂場があるのですが、そこに子供が近づくのは相当難しいくらい、草ぼうぼうになっていました。
 また、道路に面した柵のところは並木になっているのですが、これも枝が伸び放題で、道路まで張り出していました。
 そこに先日、やっと手入れが始まりました。
 少しはサッパリするかと思っていたのですが、そのバッサリぶりは想像を絶していました。
 草を刈ったのはいいのですが、並木もほとんど根こそぎ抜いてしまったのです。
 10本ほどあった樹のうち、残ったのは4本ほどでした。さらに、庭の中にあった樹は全て、枝がなくなり、幹だけとなっていたのです。

 実は、一年ほど前に似たような経験をしたことがありました。
 職場の庭にある植栽を三本選定してもらったら、一本は根こそぎ抜かれ、一本は葉を全て切られ、一本は枝を半分くらいにされました。
 したがって、別に、近所のマンションの剪定が特に異常なわけではないようです。
 確かに、こちらのほうが、次回の剪定まで時間が空き、経済的です。
 さらに、美観を考えて、不要な枝だけ斬って、「これじゃまだ長い、やり直し」とクレームが入ることもないので、余計な出費も防げます。
 その結果、失われるものも大きいわけですが、それに対する施工者の経済的リスクは存在しません。何しろ、「鬱陶しいから剪定してくれ」という要望には何一つ違反していないからです。
 その三点から見れば、極めて「合理的」と言えるでしょう。しかしながら、その庭を見る限り、何かが根本的におかしい、と思わざるをえませんでした。

2015年10月09日 17:21