2015年09月02日

感情移入?

 朝、出勤したら、部屋の片隅に害虫がいました。
 職場の中で調理することはありません。したがって、害虫の餌になるようなものはありません。
 にも関わらず、年に一回くらい、迷い込んでくるのがいます。こちらも客商売ですので、排除せざるを得ません。これが、動きの鈍い動物だったら外に出すのですが、そういうわけにもいきません。したがって、潰す以外にないわけです。

 というわけで、スリッパで叩きました。すると、物陰に逃げました。しかしながら、そこから出てくる気配はありません。
 もしかして、先ほどの一撃で終了したのか、と思いました。しかし、物をどけてみると、その影におり、僅かに動いていました。しかしながら、先ほどの打撃は思い切り効いていました。
 しかしながら、達成感はありませんでした。むしろ、残る生命力を振り絞って動こうとしている姿に同情すら覚えました。自分が「加害者」なのですから勝手な話ではあります。しかしながら、そう思ったのは事実です。
 そこで、早く楽にしようと思って「追撃」しました。しかしながら、まだ足がわずかに動いています。それを見た時、本当に申し訳ない気持ちになりました。そして、「本当にごめん」といいながら、止めをさしました。
 子供の頃から、数えきれないほど害虫を叩き潰していました。しかしながら、このような気分になったのは初めてでした。
 年をとったせいなのでしょういか。それとも、自分も含む普通に働いている人を叩き潰すような事が現在の政治で行われているため、叩き潰された害虫に自分を重ねてしまったのでしょうか。
 いずれにせよ、こういう思いはもうしたくないので、職場も自宅も、害虫予防をより徹底せねば、と強く思いました。

2015年09月02日 23:57