2015年07月14日

「怒りがおさまるまで待つ」の誤解

 クレーム対応のマニュアルなどを読むと、いくら怒っていても、それを持続できる時間は限られている。したがって、こちらに非があって怒られた場合でも、誠意をもって謝れば、そのうち相手の怒りは収まる、などという事が書いてあります。
 実際、その通りで、目の前で謝り続けている相手に、何時間も怒り続ける人というのはあまりいないでしょう。
 ところが、これを勘違いして、「相手を怒らせても、逃げていればいつかは収まる」と思い、それを実践している人がたまにいます。
 確かに、逃げられた人も、当初の怒りの感情は時間とともに薄れます。
 しかしながら、怒りの感情が薄れるのと同時に、その逃げた人に対する軽蔑や不信感はむしろ強まります。
 その結果、一時的な怒りから逃れた代償として、「ずるい人」「信用出来ない人」という評価を一生されてしまうのです。
 それを考えれば、この「自分に非があるにも関わらず、逃げることによって相手の怒りをかわそうとする」という行為の代償が大きいことは明白です。
 そういう事もあり、いくらその場で辛い思いをすることがあっても、自分に非がある場合は、怒っている相手に対し、きちんと謝ることにしています。

2015年07月14日 20:46