2015年07月21日

飛び込み授業

 小学校に入った時、水泳が好きでした。親に頼んで、スイミングスクールに通わせてもらったほどでした。
 しかしながら、だんだんと学校の水泳授業が苦手になってきました。泳ぐこと自体は問題ないのですが、「飛び込み」が嫌だったからです。
 経験した人も多いと思いますが、水と体が平行な状態で飛び込めば、腹を打ってえらく痛い思いをします。しかも、鼻から水が入って苦しい思いをします。
 とはいえ、腹を打たない角度で飛び込むと、プールの底に激突しそうな怖さがあります。
 というわけで、水中からのスタートとなる背泳ぎを除く泳ぎが、だんだんと嫌いになっていきました。ある時期からは、適当な理由を見つけては「見学」する回数が増えました。

 しかしながら、先日見た資料によると、自分はまだいいほうだった、という事がわかりました。
 なんと、この31年間で水泳授業の飛び込みによる怪我が169件発生し、うち151件が頭や首の怪我だったとのことでした。中には、首の骨を折って、死亡したり首から下が麻痺したりした被害者もいたとのことです。
 要は、年に5人近くが、とんでもない被害にあっているわけです。

 競泳選手にでもならない限り、飛び込みを修得する必要などありません。
 もちろん、リスクがなければ飛び込みをやらせるのもありかもしれません。しかし、上記のデータを見れば分かるように、むしろとんでもないリスクがあるわけです。
 もちろん、飛び込みをやめて水中スタートにすれば、授業の効率は少々下がります。とはいえ、命を失ったり、半身不随になる危険性とバーターになるとは到底思えません。
 そうやって考えれば、「飛び込み」を続ける必要などどこにもないと思うのですが…。
 一日も早く、この「因習」を終わらせてほしいものだ、と思っています。

2015年07月21日 23:49