2015年04月01日

まだ見ぬ新人に敵意を煽る記事

 今日は4月1日、各所で入社式が行われたと思われます。
 その新入社員に対し、日経と日刊ゲンダイが「対策記事」を書いていました。
 いずれも、過去の例を元に、「非常識な新入社員」を描き、その「非常識ぶり」をけなす内容になっていました。
 しかし、その中には、「なんでこれが悪いのだ?」と首を傾げざるを得ないものもありました。
 たとえば、入社早々「有給を完全消化する」と宣言をしたが、仕事でミスをする、という例を「トンデモ新入社員」として挙げていました。
 しかしながら、有給を完全消化するのは当然の権利です。それを主張する事のどこが「トンデモ」なのでしょうか。

 その社員にマイナスイメージをつけるために「仕事でミスをする」などと追記していました。しかしながら、新人なのですから、間違えるのは当たり前です。
 他にも、「漢字を間違えて書く」などというのも「トンデモ」扱いとなっていました。しかし、そんなの、別に新人に限らず、いくらでもいます。
 自分が新卒で入った勤務先には、「予備」を「余備」と信じ込んでいる次長や、「私財を投じて」を「資材を投じて」と書いた部長などがいたものでした。

 だいたい、そのような例を挙げて、まだ見ぬ新入社員への敵意を煽る、というのはどんな意図によるものでしょうか。
 自分には、そこであげつらった行動が「新人ゆえの未熟さ」でなく、「人間的な欠陥」であると思わせるためのものとしか思えませんでした。
 そのような低俗な記事を書くマスコミのほうが、新入社員よりもずっと「トンデモ」だ、と思わざるを得ませんでした。

2015年04月01日 22:48