2015年01月31日

若い後輩との別れ

 16歳年下の大学の将棋研究会の後輩の葬儀に行ってきました。
 昨夏に将棋大会で会った時、暑い盛りだというのに毛糸の帽子をかぶっていました。その時は、変わったファッションを始めたな、くらいにしか思っていませんでした。しかし、実は、放射線治療の影響を隠すためだった、と今にして知りました。
 その日も、強敵相手に勝ったりしていたのですが、結果的に、それが彼に会った最後になってしまいました。

 なんでも、2年半くらい前にガンを発症し、何とか抑えながら闘病生活を続けていたそうです。そんななか、暑い盛りに、一日かけて、将棋大会に出てくれたわけです。
 自分だって、朝から晩まで将棋大会に出続けるというのはかなりの重労働です。それを、放射線治療を受けている状態で、やったのですから、よほどの精神力だったと言えるでしょう。
 年が離れていたので、一緒に遊びに行ったりするような機会はありませんでした。とはいえ、大会の打ち上げなどで席が近い時は、色々と話したものでした。
 自分は、将棋研究会のOB会の運営をやっているのですが、そろそろいい年なので、だんだんと後輩に譲ろうと考えています。それを担ってくれる候補の一人だと思っていたのですが、まさかこんな形で別れてしまう事になるとは、夢にも思いませんでした。
 このような別れは、常に哀しいものですが、若い人とだと、より一層、それが強くなります。
 非常に辛い状況であるにも関わらず、笑顔で我々に挨拶をしてくれた、ご両親を見ていると、その心中が伝わってくるようで、何ともいえない気分になりました。

  2015年01月31日 23:53