2014年12月11日

珍政党とそれに大騒ぎする「信者」

 今回の選挙ですが、北海道の比例区に「支持政党なし」という「政党」が立候補しています。
 届け出順位が一番早かったのか、比例代表投票用の政党一覧では、一番最初に表記されています。そのため、期日前投票をした人が撮った写真は、異彩を放っていました。
 世論調査をすると「支持政党なし」という答えが一番多い、という結果を利用した「ネタ政党」です。
 かつての参院選比例区では、このような「珍政党」が多数出馬し、話題になったものでした。
 自分的に特に印象に残っているのは、「開星論」を主張した「UFO党」と、政見放送の時に、「党首」がひと通り話をしたあと、「お色直し」をして、もう一度全く同じ話をした「人間党 」の二つです。

 というわけで、FBで最初にその「支持政党なし」を見た時はちょっと笑ったのですが、その後、その投稿のコメント欄を見たところ、驚きました。
 その写真にある「立候補政党一覧表」には、小沢一郎氏率いる「生活の党」はありません。北海道比例区に候補を立てなかったためです。
 ところが、それを見た小沢信者の方々は怒りを爆発させました。
 実は、小沢信者の「教義」の一つに、「不正選挙が行われている」というのがあります。
 前回の総選挙で小沢氏率いる「日本未来の党(選挙の翌月に解党)」は記録的な大惨敗をしました。
 その敗北が認められない信者たちは、「これは不正選挙が行われたに違いない」と騒ぎ出したのです。特に、投票集計システムを作っているM社が不正をしている、という事が証拠もなしに広められました。おかげで、M社は信者界隈では知らぬ人がいない「日本を操っている企業」にされてしまっています。
 そのため、この「北海道比例区に『生活の党』の記載がない」というのも「不正選挙ゆえの陰謀」という事になり、大騒ぎしはじめたのです。
 コメント欄で、「非信者」が、「北海道で立候補していないから」と当然すぎる指摘をしたのですが、それに対しても、「立候補していなくても一覧表には名前があるはずだ」などと、超絶的な「理論」で反撃した人がいました。

 というわけで、「支持政党なし」という珍政党で笑ったあと、「珍信者」のトンデモ陰謀論に嗤う、という「一粒で二度美味しい」経験ができました。
 あと、こんな「信者」ばかりがネットで暴れ続けていると、そのうち、「生活の党」も「支持政党なし」と同列の泡沫政党になってしまうのでは、などとも思いました。

2014年12月11日 23:25