2014年12月09日

事実は漫画より奇なり?

[ 漫画 ]

 学生時代に読んだ山科けいすけさんの漫画で、今でもよく覚えている作品があります。
 選挙に立候補した人が、「プロの選挙参謀」にプロデュースを頼みのですが、その「選挙のプロ」は、「有権者など、政策は聞いていない。候補者の名前をいかに連呼するかが当選のコツだ」とアドバイスします。
 当然、選挙カーもポスターも名前だけ、となります。
 さらに、トドメ(?)として、その候補に覆面をかぶらせ、そこに候補者の名前を書き始めた、というオチでした。
 なかなか皮肉の効いたギャグなのですが、なんと現在行われている総選挙の関西地区において、それに類する事が行われている、という画像を見ました。
 公設掲示板に維新の党から出馬した候補者のポスターが貼られているのですが、その顔の部分に「橋下共同代表の演説会の案内」というチラシが貼られているのです。
 その結果、候補者の顔は隠されてしまっています。
 確かに、候補者よりも共同代表氏のほうが訴求力はあるでしょう。比例区での得票を考えると、ある意味、筋の通った策と言えなくもありません。
 とはいえ、いくらなんでも…。と思うと同時に、その「自分の名前が書かれた覆面をして選挙運動をする候補者」という、20数年前に読んだ漫画を思い出してしまいました。
 当時は、現実にはありえないけれど面白い皮肉だと思っていました。それだけに、その斜め上をいくような事が実現した、と知った時は、少なからぬ衝撃を受けました。

2014年12月09日 23:55