2014年09月04日

世界で最も覚えにくい首都

 自分が子供の頃、スリランカの首都はコロンボでした。
 ところがあるとき、スリランカでちょっと調べ物をしたら、首都が「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」などという、とんでもなく長い名前になっており、驚きました。
 今日、TVを見たら、スリランカの旅番組をやっていたので、そういえば、あのえらく長い首都の名前ならびにその長さの理由はなんだったけ、と思い、ネットで調べました。
 そして、この長い「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」の由来を知った時は少々驚きました。
 もともと、この街は「コッテ」という、コロンボよりも短い名前の街でした。
 ところが。当時のジャスワルダナ大統領がこの地に遷都を決めた際に名前が変わったのです。
 一応、建前はこの「コッテ」の旧名が「ジャヤワルダナ」だったという事でした。しかしながら、どう考えても、この大統領が新首都に自分の名前をつけたかったから、としか思えません。
 ちなみに、「スリ」は「聖なる」で「プラ」は「街」だそうです。
 したがって、「聖なるジャワルダナの街・コッテ」なわけです。当時のジャワルダナ大統領としては、「聖なる俺様の街・コッテ」というわけでしょう。
 その結果、この首都は名前の覚えにくさで世界一となり、ジャワルダナ大統領は、その異常なまでの自己顕示欲の持ち主として語り継がれてしまったわけです。
 権力を持つと人はいろいろな事をやりたがります。しかしながら、後世の事をもう少し考えてほどほどにしたほうがいいのでは、と思いました。
 もちろん、これは現在の権力者たちにも当てはまる話だと思っています。

2014年09月04日 23:44