2014年09月01日

投手の球数制限

 軟式高校野球の3日がかりの延長戦や、甲子園大会のエース起用法から、高校野球の球数制限の話が出ているそうです。
 話が出るのが今更なくらい当然すぎる話です。実際問題、高校野球の酷使により、投手生命を絶たれた選手は何人もいます。
 その人がプロを目指していたなら、高校の時点で夢を絶たれたわけです。
 仮にプロになる気がなかったとしても同じです。趣味とはいえ、かつてのように野球はできなくなるわけです。
 したがって、それを防ぐ球数制限の話が出るのは当然でしょう。
 しかしながら、それに対する「反対派」も存在するようです。いろいろな理屈を見ましたが、どれを見ても、「それによって、10代なかばで満足に野球ができなくなる体になってしまう」というリスクを上回る理屈はありません。

 ちなみに一番笑ったのは、「そんなルールを設けたら、ファウルを続けて降板させるという戦術が登場する」というものでした。
 別に、この球数制限というルールは架空のものではありません。それどころか、日本国内でも大々的に報道される、野球の国別対抗戦であるWBCで8年前から採用されているルールです。
 これまで3回開催されましたが、その中で、「ファウルを連発して投手を降板においやった打者」など存在したのでしょうか。
 にも関わらず、そんな妄想で球数制限を批判(?)する人がいるのには呆れました。
 まあ、相も変わらず、今年もまた、猛暑の真っ昼間に高校野球大会が行われたわけです。
 それが極めて前時代的な異常行為であるのは、ちょっと考えればわかります。
 にも関わらずそれを大新聞とTVが大々的に報道していたわけです。
 そんな事が続く限りは、そのような異様な理屈による高校生酷使は改善されないのだろうな、などとも思いました。

2014年09月01日 23:57