2014年10月15日

システム化されすぎた回転寿司

 「はま寿司」という回転寿司屋さんで昼食を取りました。
 入ると目の前に液晶タッチパネルがあり、そこで何人で来て、カウンターとテーブルのどちらかに座りたいかを登録する、という仕組みになっています。
 そこでプリントアウトされた受付票を見て、待合席に座ります。目の前には大型液晶モニタがあり、そこで自分の待ち状況がわかる、という仕組みになっています。
 しばらくすると、自分の番号が呼ばれ、指定の番号のカウンターに行くよう、指示されました。
 カウンターには一つ一つ番号が降られており、さらにタッチパネルの注文装置があります。

 ただ、それぞれの寿司に値段は書いてありません。
 面倒なので、皿の色で値段を確認しながら、流れてくる寿司を取ろうとしました。
 しかしながら、流れてくるのはデザートと、「注文品」という台座に乗っている寿司だけです。他の誰かが注文したものを取るわけにはいかないので、流れるのを見るよりありません。
 また、普通の回転寿司屋とちがい、壁の向こうで寿司が生産されているので、今、何を握っているかを確認することもできません。
 仕方ないので、値段を考えず、食べたいものをタッチパネルで頼みました。
 すると直後に、注文したのと同じネタが「注文品」の台座なしに流れてきました。しかし、これを取ると、後に自分用の「注文品」が無駄になってしまう、と思って我慢しました。
 しばらく待ったあと、液晶パネルが「注文品がもう少しで来ます。お取りください」と発声しました。それにしたがい、寿司を取ったのですが、一つは時間がかかるのか、まだ来ません。
 仕方ないので、数少ない「注文品」の台座に乗っていない寿司で腹を満たし、最後の一皿はキャンセルしよう、と思って会計ボタンを押しました。
 すると、直後にまた液晶画面が「注文品が…」と指示してきました。仕方ないのでそれを食べて、席まで来た店員さんに勘定してもらいました。
 食べている間は、なんか液晶画面に命令されているような感じでした。そちらのほうばかり気になり、寿司の味など、ほとんど気になりませんでした。
 まあ、給餌装置に管理されている家畜の気分を味わうには、最適なシステムかもしれないな、などと思い、店を後にしました。

2014年10月15日 22:01