2014年10月12日

フィリピン海

 FBで、「実は伊豆半島・伊豆諸島以西の海は太平洋ではなく、フィリピン海だった」という情報を見ました。
 こんな事書くと何かトンデモ情報みたいな印象を持たれます。しかし、調べてみたところ、実はそれは、極めて正しい情報だ、という事が分かりました。
 15年戦争が終わってから7年経った1952年に、国際水路機関が、それまで太平洋だった伊豆半島・伊豆諸島以西の、日本列島・台湾・フィリピン諸島などに囲まれた部分を「フィリピン海」と定義した、とのことでした。
 戦争の最中に、アメリカ軍が戦略的にその部分を「フィリピン海」と定義していたのがきっかけ、とのことでした。その意向が、戦後に影響したのでしょう。

 いずれにせよ、国際的にその部分が60年以上「フィリピン海」と呼ばれ続けているは明白のようです。
 しかしながら、日本政府は、その事実を認めながらも、地図などでは「太平洋」と記載し、国民にもそのように教育していたわけです。
 自分自身、つい先日まで、「フィリピン海」なる定義をつゆ知らず、その部分は「太平洋」だと思い込んでいました。今回、FBで旧友が発信した記事を見なければ、死ぬまで「太平洋」だと思い込んでいた可能性は高いでしょう。
 別にあの海が太平洋だろうとフィリピン海だろうと、どうでもいいことではあります。
 とはいえ、かつて訪れた紀伊半島南端にある潮岬から見た海が「太平洋」でなく「フィリピン海」だった、と言われれば、印象はかなり変わります。
 同様に、高知の桂浜で竜魔像を見た人が、自分がその銅像と一緒に見ていたのが「太平洋」でなく「フィリピン海」だった、と訂正されれば、これまた印象は大きく変わるでしょう。

 我々が日本海と呼んでいる海域を、「東海」と呼んでいる国もあります。それをグーグルマップが「両論併記」した際には、一部の日本の権力者や、それに意見を同調する人がかなり反発していましった。
 そのときは、「別に向こうがそう呼びたいならそれでいいし、グーグルマップに併記されても別にいいじゃないか。我々にとってそれが『日本海』である事にはなんら変わりないわけだし…」とちょっと呆れたものでした。
 同様に、国際的な定義が「フィリピン海」だった事を知った時は確かに驚きましたが、これまで太平洋と認識していた所を、自分の中で呼び名を変える必要はないよな、と思っています。

2014年10月12日 11:21