2014年07月22日

11億人の考え方が2時間で理解できる?

 電子書籍のメルマガで、「中国人の考え方が2時間でわかる本」なる書籍宣伝を見ました。ちょっと紹介文を見てみましたが、予想通り、中国人に対する敵意むきだしの文章が書かれていました。
 日頃接している人間だって、出会って何年も経って初めて「こんな考え方をする人だったんだ」と驚くことは多々あります。
 それどころか、長年暮らしている家族ですら、考えを理解できていなかったという事すら普通にあります。
 にも関わらず、会ったこともない中国人の考え方を2時間でできる事などありえるのでしょうか。
 ちなみに、中国には漢民族だけでも億単位の人がいて、さまざまな地方でさまざまな環境で生活しているわけです。さらに、ウイグル族・チベット族などの少数民族も多数います。もちろん、彼らも立派な「中国人」です。
 にも関わらず、この本の著者は、総計11億人もいる「中国人」の考え方が2時間でわかる、と豪語しているわけです。
 ついでに言うと、、同じ言語を使い、人口も中国の10分の1しかいない「日本人」の考え方はどれくらいで分かるのでしょうか。
 このように考えてみれば、この本が読む価値など何もない、プロパガンダ本だという事は、それこそ2分もあればわかります。
 にも関わらず、そのような本が出版され、さらに電子書籍にまでなっているわけです。
 改めて、半ば国策のように進められており、少なからぬマスコミが大々的に推進している、近隣諸国への蔑視・敵視の異常さ、並びにそれに毒された人の思考力の低下に驚き呆れました。

2014年07月22日 23:00