2013年10月07日

食べ放題の「流儀」

 昨日の「旅行記」の続きです。
 リアル(?)「チーバくん」を見たり、堂々たる猫を見たりと楽しめた日帰り旅行でしたが、食事の時には閉口しました。
 場所は海鮮食べ放題の店でした。焼き物・刺し身がそれぞれ好きなだけ食べれます。
 40過ぎてから、若いころのように「食べ放題」という言葉に心が踊ることはなくなりました。
 とはいえ、好きな物を好きなだけ食べれる、というのはやはり嬉しいものがあります。
 そこで、刺し身と焼き物、さらには自分にとって食べ放題時に極めて重要な存在である生野菜の比率などを考え、ローテーションを構想しました。それに従って最初の具材を取り、席に戻りました。
 ところが、目の前の焼き網はすでに具でいっぱいでした。「大食いの人もいるんだな。まあ、終わってから自分のを焼くか」と思いながら見ていました。
 しかしながら、それが焼けてきた頃、斜向かいに座っていた人から「大野さん、どんどん食べてくださいよ」と声をかけられました。
 どうやらその人は、親切にも、自分の分までとってきて焼いて「くれた」ようです。
 もちろん、そんな事を頼んだ覚えはありません。しかしながら、放っておけば、せっかくの食べ物がケシズミになってしまいます。そのため、当初立てた計画は台無しになり、その人が持ってきたものばかり食べる破目になりました。

 多分、本人は親切のつもりだったのでしょう。しかしながら、ちょっと考えれば、それが迷惑でしかない事くらい分かるとしたものです。
 まあ、その人とは、これまでやってきた仕事、環境などは全く異なります。そのため、その人がこれまで生きてきた世界においては、これが「食べ放題の時のマナー」なのかもしれない、と思いました。そこで、「親切」に対する率直な感想を述べるのはやめておきました。
 あわせて、「自分にとっては『長年やってきた当たり前の事』でも、他人にするときは、改めてそれをされると相手はどう思うかを考えねばいけないな」と思いました。
 食事そのものの感想は「食べたくもないもので胃がもたれた」以外にはありませんでした。しかしながら、その「教訓」を得ることができたので有意義だった、と思うことにしました。

2013年10月07日 23:51