2013年10月06日

南総里見で猫発見

 仕事でお世話になっている団体の日帰り旅行会に行きました。
 旅行に行くのは、昨秋、同じ団体の日帰り旅行に行って以来です。
 今回の目的地は館山でした。途中で富津市にある蔵元に寄り、南房総市にある団体旅行用の海鮮料理屋で食事をした後、館山市に入りました。
 最初に行ったのは、旧日本軍が造った洞窟でした。ただ、確かに洞窟はあるのですが、それに関する資料は全て敗戦時に破棄されており、それがいつ、何のために作られ、そこで何が行われたのかを示す資料はありません。
 そのため、そこで働いていた人の証言などをあわせた「推測」が、看板や栞には記載されていました。
 狭い洞窟の中に、いくつもの分岐があり、その奥はさらに狭くなっています。それ自体にも驚きましたが、この「資料が全て破棄され、証言をつなぎあわせるよりない」という事のほうにより驚かされました。

 続いて行ったのは、「館山城」でした。といっても、昔に作られた城ではありません。
 かつて城があった丘の上に、30年ほど前に、建てられたものです。「城」の中は、まるごと、「南総里見八犬伝」の博物館になっていました。
 ガイドさんの話によると、現在、館山市では、八犬伝を大河ドラマにする、という運動が行われているとのことでした。実際、「城」の麓にも、その旨の幟が立っていました。
 大河ドラマになって、「ゆかりの地」になれば観光客が増える、という目論見なのでしょう。
 ただ、大河ドラマと言えば、歴史上に実在する人物たちを描いた歴史小説が題材になっている、という印象があります。
 となると、メインキャラ八人が、架空の人物である(※一応、里見の君主が死んだ時に後を追った八人の家臣というモデルはいるそうですが、『安房』『八人』くらいしか共通点はないようです)八犬伝は相当厳しいでしょう。
 ここはむしろNHKでなく東映に働きかけて、安房を舞台にした八犬伝ベースの戦隊モノを作ってもらう運動でもしたほうがいいのでは、などと思ったりしました。
 ところで、何故か知りませんが、この博物館の入口には、「富津岬が描き足され、しかも強調されたチーバくん」が展示されていました。ここは富津市ではありませんが、同じ内房にある観光地を「無視」された事が許せなかったのだろうか、などと思いました。
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※写真をクリックすると、同じ窓で大きな画像が開きます。

 最後に行ったのは、崖に作られたお寺でした。
 崖の上から見る、館山湾の眺めはなかなかいいものでした。ただ、湾の真ん中に軍艦らしきものが浮かび、その周辺を軍用ヘリが飛び交っていたのには、かなり興ざめしてしまいましたが…。
 そして寺を降りると、通路に猫が座っていました。
 地元にもよく猫がいますが、近づくとすぐに逃げてしまいます。
 しかし、この猫は人間を全く気にしません。頭をなでようとしても、逃げもせず、平然となでられます。おかげで、10数年ぶりに猫の頭をなでることができ、嬉しさと懐かしさを感じました。
 また、iPodTouchを向けてもやはり平然としています。おかげで、かなり近づけて写真を撮ることができました。
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※写真をクリックすると同じ窓で大きな写真が開きます。
 その時は、南総里見で、珍しい猫を「発見」した、などとしょうもない事を思って心のなかで喜びました。
 というわけで、一年ぶりの旅行を色々と楽しむことができました。

2013年10月06日 23:56