2013年07月31日

リニア新幹線雑感

 子供の頃、新幹線より速い夢の鉄道・リニアモーターカーに関する文章を読んだことがありました。
 なぜ新幹線より早くなるかの原理も何もわかりませんが、子供心に、凄いものができるんだな、と心を踊らせた記憶があります。そして、大人になったらそれを楽しむことができるのだろう、などとも思ったものでした。
 しかしながら、国内ではその「新幹線より速いリニアモーターカー」は未だに実現していません。
 その間、旅行や出張などで、何度も大阪や名古屋に新幹線で行きました。その速さ・便利さには特に不満もなく、子供の頃に持った「リニア新幹線」への期待なども自然に消えていきました。

 そんな中、赤石山脈を貫く「リニア新幹線計画」がここ数年で具体化して行きました。しかしながら、そのニュースを見ても、心躍ることはありませんでした。
 それどころか、費用・環境・必要性の問題など、疑問や不安しか生じませんでした。
 東京-大阪間が今の2時間半から1時間になるのは確かに便利だと思います。しかしながら、その便利さを得るために、巨額の金をかけて山に穴をあける必要があるとはどうしても思えません。
 そんな金があるなら、定期的に特急列車が火を吹いているJR北海道をはじめ、既存の鉄道の安全対策に使ったほうがよっぽど有意義です。
 20世紀においてはリニア新幹線は確かに「夢の鉄道」でした。しかし、その「夢」の賞味期限はとっくに切れているのでは、などと思いました。

2013年07月31日 14:13