2013年07月29日

喫茶店のモーニング

 いくつかの偶然が重なって、京成津田沼の駅ビルにある、個人経営の喫茶店でモーニングセットを頼む機会を得ました。
 学生時代や社会人になった頃は、よく全国を旅行していました。その楽しみの一つは、喫茶店のモーニングでした。別に、地域によって差があるわけではないのですが、全国各地の喫茶店でモーニングを堪能し、それから始まる新たな旅の活力源にしたものでした。
 しかしながら、旅行にも行かなくなり、また、家の近隣にもそのような喫茶店はほとんどありません。そういうこともあり、最近は、朝に外食といえば、ファーストフードなどのチェーン店ばかりでした。
 したがって、このような普通の喫茶店でモーニングを頼むのは10年ぶりくらいでした。

 飲み物をアイスコーヒーにして注文したところ、しばらくしてアイスコーヒーと塩ポットが出て来ました。
 しかし、そこからなかなかモーニングの食べ物が出てきません。もしかして、「モーニング」と言ったのを忘れられたのだろうか、と不安に思ったほどでした。
 そして注文してから20分くらいしてやっと、モーニングのトーストと目玉焼きがでてきました。
 時間に十分余裕があったから何とも思いませんでした。しかし、もし急いでいたら、催促するかキャンセルするかしていたかもしれません。
 逆に言えば、それだけのんびりした空気が店内には流れていたわけです。

 これだけのんびり朝を過ごしたのはかなり久しぶりでした。同時に、自分がいかにここ何年か、せわしなく暮らしていたのか、と思いました。
 出てきたモーニングセットの味は平凡でしたが、その雰囲気のおかげで、懐かしさを味わうことができました。
 そして、いつかまた余裕ができたら、毎朝のんびりと喫茶店でモーニングを食べるような旅をしたいものだ、と思いました。

2013年07月29日 22:54