2013年09月13日

インチキソフトへ誘導する広告

 最近、インターネット初心者の方に「パソコンが遅い、という警告が出た」という問合せを一度ならず受けました。
 詳しく聞いたところ、ヤフーで検索をしていて出てきたサイトに、そのような表示があった、という事でした。
 ヤフーなどで検索をすると、多くの場合、一番上に広告が出てきます。その中で、「ask.com」なるサイトが非常に多く掲載されています。よほど多くの広告料をヤフーに払っているのでしょう。
 しかしながら、それだけ広告が掲載されているにも関わらず、サイトに掲載されている情報は役に立ちません。たとえば、「鋸山 登山」で検索して、このask.comの広告をクリックすると、一番上に出てくるのは「東京23区内で森林浴ができるところ」です。
 他にも、関西の山の情報などばかりが載っており、鋸山登山に役立つ情報などありません。
 そして、画面右には、真っ赤なFlash画像が派手に点滅して「お使いのパソコンの性能が低下しています」だの「スパイウェアを発見しました」だのと出てきます。
 言うまでもなく、一瞬でパソコンの性能を調査したり、スパイウェアを発見する事などできません。つまり、これは偽ユーティリティソフトの広告なのです。
 もしこれを真に受けてクリックなどしたら、百害あって一利ないインチキソフトを買わされかねません。
 おそらく、このask.comなるサイトは、ヤフーに広告料を払って自分のサイトを開かせ、そこに掲載されているインチキ広告で儲ける、というビジネスモデルなのでしょう。
 そのような商売が存在するのはまあ仕方がありません。しかしながら、日本最大のポータルサイトでありながら、そのようなサイトの広告を掲載し続け、利用者をリスクの高いサイトに誘導し続けるヤフーという会社はかなりおかしいのではないでしょうか。
 もっとも、「日本を代表する大企業」が行っている様々な不祥事や違法行為を連日のように発覚するご時世です。ヤフーばかりを責めても仕方ないのかも、とも思いました。

2013年09月13日 23:59