2013年09月10日

記憶の混同

 昨晩、えらく寝付きがよくありませんでした。
 そこで、時間つぶしに、かつて行った長期旅行を色々と思い出そうとしました。
 すると、かなり記憶が曖昧になっている事が解りました。たとえば、1989年の2月に北海道旅行をしたのですが、その年の5月に廃止された名寄本線に乗ったかどうかが全く思い出せません。
 さらに驚いたのは、自分が旅行した記憶と、旅行記や鉄道情報本を読んだ記憶の混同でした。
 ○○線に載った時、こんな風景を見たよな、と思い出したりします。よくよく振り返ると、それは自分の経験でなく、故宮脇俊三さんの本で読んだ描写だった、という事が何回かありました。
 まあ、一番古いものだと四半世紀近く前の事だから仕方ないとはいえます。しかしながら、それらの旅行はいずれも、当時の自分にとって、二年がかりくらいの大イベントでした。
 その記憶がここまで薄れてしまうとは…、というのは驚きでした。
 当時の自分は、旅先で写真も撮りませんでしたし、文章で記録したりもしませんでした。
 旅行の想い出など、記憶に入れておけばそれでいい、という考えだったのです。しかしながら、このように記憶が風化・混同する現状を鑑みれば、もう少し記録しておいてもよかったかも、とも思いました。
 もっとも、ほとんどの記憶が薄れた中、今でも鮮明に覚えている事も少ないながらあります。それらの貴重な記憶は、これからも大切に残しておきたいものだ、と思いました。

2013年09月10日 23:59