2013年07月09日

猛暑と時代錯誤

 昼過ぎにちょっと外に出たら、暑さに驚きました。空からは太陽の熱線が降り注ぐ一方で、体には熱い空気がまといつく、といった感じです。
 そしてニュースを見たら、山梨県の盆地で、気温が39度まで上がった、とのことでした。
 当然ながら、熱中症で倒れる人も増えています。そんななか、昨日、長野の県立高校で体育祭を開催し、生徒が熱中症で何人も倒れ、うち一人は入院したというニュースを見ました。
 年々これだけ暑くなっているというのに、7月に体育祭をやっているわけです。しかも、記事によると学校は、生徒たちに水分補給を呼びかけ、わざわざ本部に飲み物まで用意した、とのことでした。
 確かに、熱中症対策として水分補給は重要です。しかしながら、どうせ対策するならば、熱中症の最大の原因である「暑い中外で無理をする」という事の対策をすべきだったのでは、と思いました。

 もっとも、この学校を責めるのもお門違いでしょう。なにしろ、我が国では7月末になると、観客席の椅子が熱されて座れないほど熱線が降り注ぐ屋外野球場で、真っ昼間に高校生を集めて野球をやる、という狂気の沙汰としか言いようがない行事が開催されるのです。
 しかも、それを公共放送が完全生中継し、スポンサーの大新聞社が大々的に紙面を裂いて盛り上げるのです。
 そんな異常事態がまかり通っている以上、7月に体育祭をやる高校があるのも、必然と言わざるをえません。
 一度ならず書いていますが、日本の気候はかつてと違うのです。また、猛暑の中で運動をすることの危険性も科学的に立証されています。
 にも関わらず、このような熱中症のリスクが高すぎる「教育行事」が行われているわけです。
 改めて、本当に異常な世の中だな、と思わざるを得ませんでした。

2013年07月09日 23:52