2013年03月25日

営業効果か面子か

 二年前、大相撲の蒼国来関が、八百長に関わったとして引退勧告をされたものの、潔白を主張して勧告を拒否し、「解雇処分」となった、という事件がありました。
 それに対し、蒼国来関は解雇を向こうとして提訴し、本日、東京地裁が「解雇無効」という判決を出しました。
 傍から見れば、相撲協会にとっての最善の対策は、判決を受け入れる事でしょう。
 もちろん、控訴すれば逆転勝訴する可能性もあるかもしれません。しかしながら、最後まで負ければ目も当てられません。また、仮に勝ったとしても、相撲協会のイメージが上がるわけではありません。
 だいたい、二年前の「八百長力士大量解雇」において、「あそこで処分された力士・年寄は八百長をやっていて、対象外だった力士・年寄は潔白だった」とか「相撲協会が自浄能力を発揮した」などと思っている人など一人もいないでしょう。
 そして、蒼国来関が潔白だった事を相撲協会が認めた所で、内部の人間はともかく、外部の人間は「ああ、そうだったんだ」としか思いません。
 ならば、ここは蒼国来関を判決通りに復帰させ、それで土俵を盛り上げたほうが、興行的には得策です。
 一部の面子が潰れる人間数人を除けば、そちらのほうが蒼国来関にとっても相撲協会にとってもよっぽど得策だと思うのですが・・・。今後、どうなるか気になります。

2013年03月25日 23:38