2013年03月14日

発想は凄いが肝心な事を忘れた新商品

 納豆のパックにタレがつくのが普通になってから20年くらいたったでしょうか。
 それだけ一般化したこともあり、ある時期から、納豆本体でなく、たれを売りとした商品が色々と出るようになりました。
 その中には、「袋を破らずにタレをかける」というものがいくつかあります。袋を破りそこねてタレをこぼしてしまった、という苦情に対応したのもなのでしょうか。
 その工夫は様々です。タレをゼリー状にして、箸で混ぜるようにしたものや、アメリカンドッグ付属のケチャップとマスタードのように、入れ物を反らせてタレを出すものなどを見ました。
 そのシリーズの最新作(?)を先日見ました。何と、パックの蓋をへこませ、そこにタレを入れているのです。そして蓋を取り外したあと、「アメリカンドッグ方式」で中身を出す、という仕組みです。
 考えだした人は「蓋を有効活用した」とでも思っているのかもしれません。しかしながら、この仕組みには根本的な欠陥があります。
 蓋を反らせて中を出すには、蓋の裏を触る必要があります。その蓋の裏には、納豆のネバネバがくっついているわけです。
 自分は、そのネバネバの食感は大好きです。しかしながらいくら納豆好きとはいえ、それを触って、さらに手に臭いをつけるのは楽しいことではありません。
 蓋をタレ入れにする、というのは斬新で驚くべき発想だとは思います。とはいえ、一番重要な「蓋が本来持つ役割」が完全に抜け落ちていたわけです。
 「失敗の例」としては大変参考になった「新商品」でした。

2013年03月14日 23:23