2012年11月08日

デマとリツイート

 ツイッターを見ていたら、「来月は土・日・月がすべて5回ある。これは824年に一度の事だ」というリツイートが回って来ました。
 元ネタを見たところ、4,000以上のリツイートがされていました。
 そのような事は、31日ある月で1日が土曜日であれば、必ず発生します。そして、一ヶ月の日数が7の倍数である月が2月しかない事を考えれば、土曜日だけが1日にならない、などという事はありえません。
 したがって、ちょっと考えれば、「824年に一度」などというのがデマであることくらい、すぐ分かるはずです。
 にも関わらず、4,000人以上もの人が、それを真に受けて、自分のフォロワーに向けて再送信したわけです。
 ちなみに、数カ月前には、「ご飯やカップ麺に乗せる『かやく』は、『乾燥野菜くず』の略称だ」というRTがまわってきました。ならば、「かやくごはん」は「乾燥野菜くずごはん」なのか、と思い切り突っ込みたくなるほどのあからさまな嘘です。念のため、「かやく」で検索しましたが、もちろんそのような事はありませんでした。
 しかし、このデマも、確か何千人もの人がリツイートしていました。

 日本第一の発行部数の新聞がありもしない手術を一面に載せ、何の関係もない一般人の写真が殺人容疑者としてTVに流れるほど、デマが飛び交っているご時世です。もちろん、ネット上にも様々なデマが日々流れています。
 それだけデマが氾濫している世の中で、なぜ、ネットで流れてきた見ず知らずの人が書いた情報を、安易に広めてしまうのでしょうか。
 現在は、「情報化社会」という言葉が死語になるくらい、新鮮な情報が大量に飛び交うのが当たり前になっています。
 しかしながら、それを受けかつ発信する人の水準は、下手すると関東大震災の頃とたいして変わっていないのでは、と思える事がしばしばあります。
 この情報量と情報リテラシーの不均衡は、一歩間違えると大変な事を引き起こしかねないのでは、とかなり不安になりました。

2012年11月08日 22:40