2012年10月16日

時の人?

 ここ数日、やってもいない手術をやったと称して、それを読売新聞が一面で報じた事がきっかけで、一躍「時の人」となった人が、マスコミを賑わせています。
 報道だと、その人が「極悪人」であるかのように扱われています。しかしながら、別に世の中には嘘をつく人など腐るほどいます。
 たとえば、自分の住む千葉県の知事は、選挙中、「完全無所属」という肩書きを最大の売りとしていました。しかしながら、その間ずっと、自民党の支部長という役職を持っていました。しかしながら、氏の大嘘である「完全無所属」をそのまま報じたマスコミは、その虚言については、いつの間にやら有耶無耶にしてしまいました。
 また、西のほうには、府の借金を増やし、財政を悪化させたにも関わらず、粉飾決算を行なって「自分は府の財政を改善した」と大嘘をついた前知事がいました。今となってはそれが粉飾である事は明らかですが、それを追求するマスコミはありません。
 このように、嘘つきの戯言をそのまま「報道」したくせに、その嘘を追求しないのがマスコミです。しかしながら、その「手術」に関しては、あたかも「巨悪を暴いた」みたいなノリで「嘘」を責めているわけです。
 だいたい、この件における最大の問題点は、嘘をついた人でなく、その戯言を真に受けて一面で大々的に報じたという、新聞社の程度の低さです。にも関わらず、それを追求するマスコミはほとんど存在しません。
 というわけで、この「嘘つき手術追求報道」に対する最大の感想は、マスコミの低レベルぶりを今以上に実感させられた、という事しかありませんでした。

2012年10月16日 23:49