2012年02月17日

25年前のバッシング

 元力士レスラーの特集をしているプロレス雑誌の増刊号を見ました。その中に、当然ながら北尾光司さんの記事もありました。
 特に本人にインタビューしたわけでもなく、内容としては通り一遍に、氏のプロレス歴を紹介する、というものでした。
 そのなかで、氏の問題となった発言や行動についても、淡々と書いていませんでした。そして、最後は、「彼に取っての悲劇は、プロレス界においても、適切な指導をしてくれる『親方』に巡り合えなかった事だろう」という感じで締められていました。

 今となっては極めて普通の文章です。しかしながら、かつての「双羽黒バッシング」を覚えている身としては隔世の感がありました。
 なにしろ、あの頃は、土俵上・土俵外を問わず、氏のあらゆる言動が「叩き」の対象となっていました。パソコンを使っている、などと言った個人的な趣味まで、批判的に書かれたものでした。
 まあ、それからもう25年が経過しているわけです。もう、その頃の事など覚えている人は少ないでしょう。また、その後に発覚した事実から、「双羽黒廃業事件」は当時の親方夫妻が仕組んだもので、北尾さんはむしろ被害者だったのではないか、という説が有力になっている、という事もあるのでしょう。
 そんな事を思いながら、その文章を読みました。あと、最後の締めを読んだときは、「もし、全日本プロレスに入団していて、ジャイアント馬場さんが『親方』になっていれば、レスラーとして大成していたかもしれない」などと想像を巡らせたりもしました。

2012年02月17日 20:58