2012年02月11日

降車ホーム導線の商用利用

 浦安市のモノレールに、「リゾート・ゲートウェイ・ステーション」という駅があります。日本の駅だというのに、なぜか長ったらしい英語の駅になっており、直訳すると「行楽地の入口駅」となります。ちなみに、意訳すると「舞浜駅」になります。
 それはともかく、この駅の出口の構造はちょっと変わっています。ホームから階段を降りると、舞浜駅の表記があり、その案内にしたがって改札を出ると、なぜか駅ビルであるイクスピアリの中に出ます。
 そこから、舞浜駅に行くには、その建物の中を歩く必要があります。駅まで時間がかかるうえに、ちょっと間違えると、建物の中を迷ってしまいます。
 ところが、その「舞浜駅」の案内を無視して背を向け、逆方向に歩いて階段を降りると、もう一つの改札が現れます。そこを出れば、目の前に舞浜駅があります。
 ちなみに、この「近道」は日中は閉鎖されており、モノレールから降車する人は強制的に大回りをさせられます。

 日中に近道をしたい場合、方法は二つしかありません。一つは、エレベーターを使って二階まで降りる経路で、もう一つは乗車ホームから降りる経路です。
 前者は、エレベータを使う必要がある人に迷惑をかけかねませんし、後者はあからさまなマナー違反です。しかしながら、遠回りを防ぐにはそれよりありません。
 ウィキペディアを見たところ、日中にそのような出場制限をかける理由として、日中は入場者が多いため、そちらの出場者が多いと、改札が混雑するため、と書かれていました。
 しかし、土日祝日を含め、何度か日中にこのモノレールに乗りましたが、そこまで入場改札が混雑しているのを見たことがありません。
 それらの事を考えると、モノレールの降車客をイクスピアリに誘導し、売上に貢献させる、という意図があると考えるのが妥当でしょう。よくディズニーランドを皮肉る言葉として「夢と魔法の国→カネと著作権の現実」という言葉があります。夢と魔法の国から帰る人に「金の現実」を見せつけているわけですから、その理念(?)を凝縮した導線と言えるのかもしれません。

 なお、この知識は、「リゾート・ゲートウェイ・ステーション」駅を十数回利用した経験から得たものです。しかしながら、その間、一度もディズニーランドにもディズニーシーにも行っていません。モノレールにに乗ったのは全て仕事です。
 ただ、その仕事も今回で終わりになりました。おそらく、二度とこのモノレールに乗ることもないでしょう。折角得た知識が無駄になってしまったわけですが、それも含め、ここ数年間の「仕事での舞浜通い」はいい思い出になりました。

2012年02月11日 23:59