2012年02月09日

SNS疲れ?

 最近、「SNS疲れ」なる言葉をよく見かけます。ツイッターやフェイスブックなどにハマった人が、そこでのトラブルや人間関係に疲れて辞めてしまう、という言葉のようです。
 その言葉を表紙にしたビジネス雑誌のサイトを見てみました。そこでは、店舗の情報をSNSで発信していた人が、ある事で批判を受けて「炎上」し、運用を停止ししたというものでした。
 しかし、これを「SNS疲れ」と言うのは明らかに変でしょう。このような問題は20世紀末の「ホームページ+掲示板」の時代から存在しました。それを最近発生し始めた現象みたいに書くのですから、無理がありすぎます。

 また、「IT用語辞典」なるサイトには、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の主要な機能である「ユーザー同士のコミュニケーション」に気疲れし、SNS上での活動をやめたり、利用頻度が極端に下がったりすることである。と定義されていました。
 これに至っては、さらにずれています。趣味における人間関係に疲れて、そこから遠ざかる、などという現象は、SNSところか、インターネットが普及する前からいくらでもある事です。
 一部には、「ツイッターのフォロワー数にこだわり過ぎて疲れる」など、「SNS」ならではの特徴を取り上げた「疲れ」もいくつかはありました。しかしながら、ほとんどが上に例示したような、様々なものに当てはまる現象を、強引に「SNS疲れ」と定義したものでした。
 なんか、「SNS疲れ」という言葉が先行して、後付でその「具体例」を挙げているような感じでした。あまりの不自然さに、何か、強引にこの言葉を流布させたい人々でも存在するのだろうか、などと勘ぐってしまったほどでした。

2012年02月09日 20:49