2012年02月01日

あるバス停の移転

 仕事で晴海埠頭の入口にある建物にバスで行きました。ここに行くのは3年ぶりくらいです。以前来たときは、最寄りのバス停は、「ほっとプラザ晴海前」というバス停でした。
 そこで、今回もそこで降りたのですが、バス停の場所が大幅に変わっていました。結果的には、一つ手前のバス停で降りたほうが、早く目的地につけたほどの移動ぶりでした。
 かつて、この「ほっとプラザ晴海前」というバス停は、「晴海見本市会場前」という名前でした。その名前の通り、バス停の向こうには、何棟もの見本市会場が建っていました。
 ここで大規模イベントが開催された日は、この「晴海見本市会場」バス停は一日に万単位の人が乗降していました。私も、人を満載したバスに乗って、この停留所で乗降したものでした。
 しかし、1996年に海の向こう側に東京ビッグサイトが開館したのにあわせ、晴海の見本市会場は閉鎖され、半分は更地に、残り半分は中央区の清掃工場およびその付随施設である「ほっとプラザ晴海」になりました。
 そのため、バス停の名前もそれに合わせて改称されました。しかしながら、設置場所は当時と同じで、そこで乗り降りするたびに、当時の事を思い出したものでした。
 しかし、二年前にかつての見本市会場だった場所を縦貫する道が開通し、バス停が移転されていたようです。新たなバス停は、かつての見本市会場の中心地にできていました。
 移転に驚きながら新バス停で降り、かつて会場の中央通りだった道を歩きました。往時をしのばせるものは何一つありませんでした。それだけに、より寂しさを感じました。
 かつてのバス停跡地の前を通ると、そこには2年前に掲示された移転の案内がまだ残っていました。その看板および、かつて多くの人が乗降していたバス停の跡地を見たときは、一つの時代を作った「晴海見本市会場」の歴史が、完全に終わったのだな、などと思いました。

2012年02月01日 23:51