2011年06月12日

京成千葉線の「節電」二題

[ 交通 ]

 久々に京成千葉線に乗りました。電車が来るまでしばらく時間があったので時刻表を見たところ、「節電ダイヤ」になっていました。
 元々のダイヤだと、日中は平日・土日とも10分間隔の1時間6本でした。それを、1時間4本にしていました。ただ、10分間隔を15分間隔にしたわけではありません。通常ダイヤから2本間引いて、一部を20分間隔にしていました。
 そして、新京成電鉄との直通運転がなくなっていました。これは4年半ほど前に鳴り物入りで導入された制度でした。しかしながら、千葉線⇔新京成という需要が少ないのに加え、千葉線沿線から新京成の新津田沼駅に行くのは、総武線を使うより時間がかかる上に高い、という事があり、あまり利用者はいなかったようです。
 実際、何度か直通列車に乗ったことはありましたが、乗客の大半は京成津田沼で降りて、京成本線に乗り換えていました。
 この直通運転をやめる事により、電力を節減できるとは思えません。つまり、失敗が明らかになってにも関わらず撤退しにくかった企画を、節電を口実に厄介払いした、という事なのでしょう。

 そんな事を考えながら電車に乗ったところ、天井で扇風機が回っていました。かつては普通に見れた光景ですが、今世紀に入ってからの冷房化の進展により、すっかり過去の物となった風景です。
 運転台にあった製造プレートを見たところ、1974年製造で1999年更新、となっていました。おそらくは、1999年に冷房装置をつけ、扇風機を外したのでしょう。そして、取り付け口を撤去するのは費用がかかるので、埋めておいたのだと思われます。
 まさか、その取付口が、このような理由で再利用される日が来るとは、京成の人も思っていなかったでしょう。
 ただでさえ、一昔前に戻ったような気分になる京成千葉線です。それが、扇風機のおかげで、ふた昔前に戻ったような気分になることができました。

2011年06月12日 22:34