2011年02月17日

褒め殺し記事?

 週刊ポストが、石原慎太郎氏の「インタビュー」記事を載せています。
 それによると、読売新聞が出した「親は知らない」という本には、女子小学生が売春して1,000万円を貯めている、と書かれているそうです。それを元に、「日本人の劣化」が云々と語っていました。
 元の本を読んでいないので、本当にそのようなくだりがあるのかは分かりません。ただ、普通に考えて、そんな衝撃的な情報があれば、読売はもっと紙面で大々的に報じるのでは、と思いました。

 それに加え、石原氏といえば、かつて、ある大学教授が「女性が生殖可能年齢を超えても生存することが文明の誕生が可能になった」と書いたのを、「文明がもたらした最も悪しき有害なものはババア」などと「紹介」する、というとんでもない「脳内変換装置」の持ち主です。
 そして、「親は知らない」なる本の販売ページを見ても、そのような件は紹介されていませんでした。それらの状況から考えれば、これも、「妄想を元にした戯言」だと考えたほうが無難でしょう。
 それだけでも十分に「晒しもの」ですが、さらにオチに凄い一言が入っています。そこには日本のアイデンティティは何かと問われると、今は「我欲」しかない。というものでした。
 確かに、石原氏は税金を1億以上使って「豪華外遊」をしたのを初め、税金を「我欲」のために使ったの経験は多々あります。
 「日本人の劣化」を嘆く、と言いながら、さまざまな形で「自らの劣化(まあ、「化」ではなく、もともと「劣」だっただけかもしれませんが)」を晒しているわけです。
 あまりの「完璧」さに、これは一見持ち上げているように見えて、実は読者に彼の「劣」ぶりを知らしめるための「褒め殺し記事」なのでは、と思ったほどでした。

2011年02月17日 23:48