2010年12月19日

放置しなければいい?

 見かけるたびに不快な気分になる、JTの「車内マナーと路上喫煙マナーを並べて啓発するポスター」ですが、今回も相変わらずでした。
 「車内マナー」は「足を広げて二人分の席を占有する人」でした。確かに昔はよく見かけましたが、最近の電車は、ロングシートに握り棒を使って「仕切り」とするのが標準となっています。したがって、そのような光景はほとんど見ることがありません。

 一方、「路上喫煙マナー」のほうは、クツ底で踏めば日は消えるけど、吸殻は消えないというものでした。
 要は、路上に吸殻を捨てるな、という事のようです。その「マナー」を意識しているのか、吸殻を下水道に捨てる人はよく見かけます。
 確かに、そうすれば道は汚れません。その代わり、下水にさまざまな悪影響を及ぼします。また、当然の事ですが、あれは雨水を下水に流すためのものであり、ゴミ箱でも灰皿でもありません。
 というわけで、毎度の事ですが、見当違いの「マナー啓発」だと思いました。もちろん、いずれの捨て方もせず、携帯灰皿に入れる人もいます。これは「よりマシ」とは言えますが、路上喫煙そのものによる迷惑が減るわけでもありません。
 毎度の事ですが、「時代遅れの車内マナー啓発」と「何の意味もない路上喫煙マナーの啓発」が並んでいる図からは、「結局、周りの人が困ろうと、自社製品が売れれさえすればいい」というタバコ会社の意志しか伝わってきませんでした。

2010年12月19日 20:38