2010年12月09日

携帯通話より問題な「車内マナー違反」

 数日前の話ですが、総武線で車内で喧嘩が発生して運休が発生した、という事件がありました。幸い、私が出勤する頃にはほぼ正常化しており、被害はありませんでした。とはいえ、かなりの人が迷惑を被ったわけです。
 原因は、優先席に座って携帯通話をしていた人を、向かいに座っていた人が「注意」し、そこから喧嘩に発展した、とのことです。
 これだけ見ると、通話を注意した人の「正義感」ゆえみたいに思えてしまいます。実際、これを報じた毎日新聞はJR千葉支社の担当者は「話すなと強要はできないが、引き続きマナーを守るようにお願いしたい」と、車内で携帯通話した人に問題があるように書いています。

 確かに、鉄道会社が車内での通話や、優先席での電源断をお願いしている以上、それに従わなかった人に問題はあります。しかしながら、実際に電車が止まったり運休が発生したのは、その人の行為でなく、「注意」した人の行為に起因しています。
 その「注意」した人に、マナーを遵守させる事により、社内環境を良くしたい、という意図があれば、喧嘩になる前に収めたでしょう。言うまでもないことですが、優先席で携帯通話するのと、車内で喧嘩をおっぱじめて電車を止めることでは、後者のほうが圧倒的に迷惑です。
 にも関わらず、携帯で通話した人の問題ばかり取り上げて、車内で喧嘩を売った人の問題が取り上げられない、というのも奇妙だと思いました。

 あと、以前から不思議に思っているのですが、なぜ鉄道会社は「携帯で通話も可」とする車両を作らないのでしょうか。そういう車両があると助かる人は多いと思います。聞くのが嫌な人はその車両に乗らなければいいわけです。
 今回のような「運休につながるような喧嘩」を売る輩に口実を与えない、とい目的においても有益だと思うのですが、何か理由でもあるのでしょうか。

2010年12月09日 22:30