2010年09月04日

浜田川

 「桜蘭高校ホスト部」17巻を読みました。終わりのほうで、メインキャラが新木場にある東京ヘリポートから成田空港へ20数分で行く、という展開になりました。
 いくつかの案出た結果、採用されたのは、クルーザーで東京湾から浜田川に入り、そこから車で東関道に入って成田に行く、というものでした。
 もちろん、現実的にはそれでは間に合いません。しかしながら、この作品のメインキャラは、大金持ち・権力者の子供なので、その威を使って交通規制をかける、という強引な展開にして間に合わせていました。

 交通規制がかけられるなら、新木場から車で行けばいいような気がします。また、この方法を使うなら、隣を流れる花見川をさかのぼって湾岸千葉インターのすぐそこまで行ったほうが、新都心の細かい一般道を通るより早いのでは、とも思いました。
 しかしながら、なぜか作者は、浜田川に異様なこだわりを見せます。表現としては「船で近くの川をさかのぼって幕張から高速に入る」ですむわけです。
 にも関わらず、キャラに一度ならず「浜田川」の名前を出させた上に、巻末のおまけ漫画でも「グーグルアースで、浜田川にクルーザーが入れることを確認して喜ぶスタッフ」や、「両親に車を出してもらって、浜田川から成田までの経路を確認した」などという逸話を紹介していました。
 こんな、地元の人しか知らないような川に、なぜここまで執着するのか、極めて不思議でした。ウィキペディアによると、作者は埼玉出身だそうですが、その後、このあたりに移り住んだのでしょうか。
 川の近くで生活し、サイトでネタにした事もある身としては、不思議に思う気分もありましたが、嬉しくも思いました。
 いずれにせよ、ここまで浜田川を大きく取り上げた漫画は史上初でしょう。もともと愛読していましたが、別の意味でも心に残る作品となってしまいました。

2010年09月04日 22:36