2010年08月06日

蜜の味

 「他人の不幸は蜜の味」という言葉があります。実際、ネットでもそのような発言は多々見受けられます。また、商業マスコミなども、その心理につけ込んだような煽り記事をよく報じています。
 この「蜜」は瞬間的には「甘い」思いを得ることはできるのでしょう。ただ、あくまでもその瞬間だけの話です。実際のところ、いくら他人が不幸になっても、自分が幸せになれるわけはありません。
 それどころか、近未来に訪れる自分の不幸と直結した「他人の不幸」すら甘く感じてしまう人すらいます。そのような状態を見ると、「蜜の味」の甘さで思考力が麻痺してしまっているように思えてしまいます。
 ちなみに、蜜の英語である「ハニー」は、「ハニーポッド」や「ハニートラップ」など、しばしば、「見た目で相手をおびき寄せて騙す材料」を意味する言葉として使われます。
 洋の東西は異なりますが、この「他人の不幸」という「蜜」もその「ハニー」と同じ効能を持っているのでは、などと思いました。

2010年08月06日 01:48