2012年03月02日

総本山ビルでのお寒い「サービス」

 職場の近くに、コンビニ・スーパーを軸にした、日本を代表する小売業グループの本社があります。その本社ビルには、直営のコンビニおよび、グループ傘下のファミレスが営業しています。
 その直営ファミレスに昼食を食べに行きました。ちょうど昼時という事もあり、店内は満席で、待つ人の行列ができています。
 そこで、並びながら空席ができるのを待っていました。その間、店内を見ていたのですが、明らかに人が少ないと思いました。そこそこ広い店舗なのですが、ホールで働いているのは、4~50代と思しき人が三人いるだけなのです。
 当然ながら、ひっきりなしに動きまわっています。しかし、それが客の多さに追いついていません。おかげで、空席があるのに行列がある、という状況でした。しかも、その行列も管理できておらず、あと何人で自分たちの番になるのかもよくわからない状況です。

 少なからぬ時間を待ち、やっと行列の最前列が自分たちとなりました。そこで先客が席を立ちました。しかしながら、それを片付ける余裕も店にはありません。
 それを見た同行者がしびれを切らし、案内もされずに、まだ片付いていない席に座りました。そして、そこからの「席の片付け」→「メニュー持参」→「注文取り」という手順も、えらく遅いのです。
 やっとこさ注文までできたのですが、待っているうちに昼休み終了15分前になってしまいました。これでは、時間に間に合いません。というわけで、注文をキャンセルせざるをえませんでした。
 結局、かなり無駄な時間を過ごしてしまう羽目となってしまいました。このようになった原因が「人手不足」にあることは明白です。
 仮にも、グループ本社ビルでの直営店なわけです。そこが、このような 「とにかく、人件費をケチって経費を下げれば利益は増える。そのため従業員が酷使されようとも、少々客が不快感をおぼえたりキャンセルになっても収益としてはプラスになる」というの運営をしていたわけです。立地から考えれば、これがグループ中枢部の考え方だと思わざるを得ません。
 「金儲け」の事だけ考えれば、それが正しいやり方なのかもしれません。しかしながら、ファミレスのようなサービス業において、そのようなやり方をするのは、いかがなものか、と思いました。
 しかも、それをやっているのは日本でもトップクラスである流通グループの「直営店」なのです。改めて、日本経済の先行きを心配させられた一件でした。

2012年03月02日 00:16